PTSDに伴うフラッシュバックと四物湯合桂枝加芍薬湯について
- 備忘録 東洋医学
- 5月28日
- 読了時間: 1分
本発表では、PTSDにおけるフラッシュバックに対する漢方治療の有効性について、2症例をもとに検討します。漢方的アプローチとして、精神科医神田橋條治氏が提唱した「神田橋処方」―すなわち四物湯と桂枝加芍薬湯の合方―を中心に治療を行いました。症例1は広汎性発達障害とてんかんを抱える17歳の女性で、学校での人間関係のトラウマからフラッシュバックを呈し登校困難となっていました。初期には四物湯と桂枝加芍薬湯を用いて症状の軽減を図り、後に小建中湯を加えることで食欲と活力が改善し、月経の回復とともに登校再開が可能となりました。症例2は65歳の女性で、亡夫に関する手紙を読んだことを契機にフラッシュバックが再燃し、怒りや震え、不眠を訴えていました。同処方の服用により、気分が安定し映像の反復も軽減され、精神的平穏が得られました。フラッシュバックに有効な西洋薬は現時点で存在せず、桂枝加芍薬湯の脳腸相関への作用や、四物湯に含まれるフェルラ酸の神経保護効果など、東洋医学的かつ薬理学的な観点からも一定の効果が示唆されます。今後、発達障害やトラウマに起因する精神症状に対して、四物湯合桂枝加芍薬湯をベースに処方の組み合わせを考えて行きたいと思います。

コメント