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むくみ、浮腫を問う

  • 執筆者の写真: 備忘録 東洋医学
    備忘録 東洋医学
  • 7月16日
  • 読了時間: 2分
むくみ、浮腫を問う

むくみ(浮腫)は、細胞と細胞の間(間質)に水が過剰にたまった状態です。本稿では、東洋医学の三焦・水毒の考え方から、肺・脾・腎を中心とした水分代謝、そして五苓散をはじめとする利水剤までを通して、むくみの診かたと治療を整理します。

間質液は栄養や老廃物を含む組織液で、体内水分の約15%を占めます。その流れが停滞したものを東洋医学では「水滞」と呼び、さらに病的な性質を帯びると「水毒」、粘稠度を増すと「痰飲」となります。

日本は湿度が高く、脾の弱い人が多いため、水が停滞しやすい風土です。江戸時代の吉益南涯は、気血に「水」を加えた気血水学説を唱え、当帰芍薬散などで穏やかに水をめぐらせる治療を行いました。

全身の水(白い水=リンパ・組織液)の代謝は、主に肺・脾・腎が担います。肺は宣発粛降によって水を全身へ配り、脾は運化によって水を運び、腎は気化によって水を再吸収します。これに心(循環)や肝(気の調節・蔵血)の働きも関わります。

病態に応じて方剤を使い分けます。風寒犯肺には麻黄剤、水湿困脾には胃苓湯、脾陽虚には実脾飲、腎陽虚には牛車腎気丸や真武湯、心不全には木防已湯、肝硬変の腹水には己椒藶黄丸などを用います。

なかでも五苓散は、消化器症状・めまい・浮腫・脳浮腫まで幅広い水滞に応える利水の要の処方です。むくみの治療は、五苓散を中心に、肺・脾・腎の働きを整えながら、汗法や利水などの治法で全身の水分バランスを調えることが大切です。

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