四診の意味と望診の立ち位置
- 峯 尚志
- 2023年4月16日
- 読了時間: 2分
更新日:11月14日
はじめに
東洋医学の診察は、望・聞・問・切の4つの診察法『四診』によって行われます。
今回はそのうちの望診についてのお話です。望診を学ぶことは、東洋医学を俯瞰してみることと同義ではないかというくらい深いものです。
四診の中の望診
四診とは大きく分けると下の表のようになります。
四診の種類 | 診断方法 |
望 | 視覚による診断法(舌診を含む) |
聞 | 聴覚・嗅覚による診断法 |
問 | 証の判定に必要な情報を言葉で得る診断法 |
切 | 身体に触れる診断法(腹診・脈診) |
望診は、西洋医学でいう『視診』に相当します。東洋医学で重視される『舌診』も望診に入ります。
患者さんを診察する時、最初にまず患者さんを『観察』します。『観察』することによって全体的な情報を収集するわけです。この場合の『観察』は、気になる点を集中して観察することではありません。『木を見て森を見ず』にならないように患者さんのまとっている雰囲気全体を見ることが大事です。
聞診は、患者さんの声を聴いたり(聴診)、体臭や排泄物の匂いを嗅いだり(嗅診)して病態を把握することです。『聞香』というように、匂いを嗅ぐことも『聞』と表現され、聞診に入ります。
問診は西洋医学と同じく、患者さんと言葉を交わしながら情報を得ていくことです。尿の性状、便の出方、汗の様子などについて具体的に聞いていきます。『便が出ます』という一言に『ああそうですか』ではいけません。『どんな風に出ますか?』と聞きます。そうすると『初めは硬いけれど後は軟便になるんです』と情報が返ってきます。便の性状ひとつとっても、生理的な症状は、『証』を決めるための必要不可欠な情報となっていきます。
切診は、実際に患者さんに触れて行う診察法で、腹診と脈診があります。鍼灸医学ではツボや経絡の様子を触って診察しますが、これを切経と呼びます。
このように実際の臨床では、四診で得られた情報を統合して漢方医学的診断である『証』を決定していくわけです。
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