張錫純の脱証の治療から学ぶ
- 備忘録 東洋医学
- 7月16日
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張錫純は『医学衷中参西録』において、急に元気が抜ける「脱証」は慢性病と違い、一息でもあれば救命できると説きました。本稿では、霍乱の吐瀉から流産に至り、呼吸も脈もほとんど触れない危篤の女性を、わずか18gの山茱萸で蘇生させた症例を紹介します。張錫純は、人参を元気の上脱に単独で用いると温性・昇性のため「気高不返」となってかえって害になるのに対し、山茱萸は酸斂によって上脱・下脱・外脱のいずれにも効くと重んじました。さらに、気が上に浮いて散る「上脱」(浮大・散大の脈)と、下から漏れ抜ける「下脱」(沈微・細弱の脈)を脈象で鑑別し、治法を分ける考え方を示します。あわせて、補いながら固める山茱萸、散逸を内に引き戻す五味子、漏出そのものを断つ烏梅という酸収三薬の使い分けを整理し、脱証治療の精髄を探ります。

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