橘窓書影を読む1-001〜020
- 備忘録 東洋医学
- 10月2日
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更新日:11月9日
橘窓書影は浅田宗伯が江戸で開業した1836年(天保7年)から、明治19年(1886年)、宗伯21才から71才まで、実に約50年間にわたる臨床記録です。幕末から明治維新になり、明治8年医術開業試験が西洋医学7科目に限定され、漢方が非公式の医学とされた折、浅田宗伯は、漢方の存続をかけた運動をおこない、膨大な著作を残し、たくさんの患者さんを救った近世最後の偉人です。この書物を読み込むことによって、宗伯がおこなった実際の症例を学び、私たちの臨床力を高めると共に、当時の漢方の現場に症例を通して触れることで、輸液や抗生物質のない時代に、宗伯がどのように患者さんに対峙していたのかを知り、今の時代において私たちがどのように漢方を学び、発展させていけばよいのかを見いだしていこうと考えています。
今回の症例の概要は以下の通りです。1−1〜20までの20症例を学びます。詳しい症例の提示と考察については編の閲覧をお願いします。詳しい症例の提示と考察については本編の閲覧をお願いします。
橘窓書影1−1〜20
症例 | 症状 | 治療内容 | 転帰 |
1 | 麻疹(発熱、咳嗽) | 葛根湯加桔梗、小柴胡湯、白虎湯など | 回復 |
2 | 発疹消失、喘鳴、意識消失 | 紫円で下して麻杏甘石湯 | 劇的回復 |
3 | 産後の麻疹(発熱、頭痛、下痢) | 葛根湯加桔梗石膏→小柴胡加桔梗石膏 | 回復 |
4 | 右足の腫れ、攣急 | 金匱続命湯 | 回復 |
5 | 産後の動悸、胸脇の煩悶 | 鍼砂湯 | 完治 |
6 | 冷え、胸背部痛、痰 | 千金半夏湯 | 著効 |
7 | 痔、脱肛、嘔吐下痢 | 理中湯 | 回復 |
8 | 咳嗽、濁唾(肺感染) | 大柴胡湯加桔梗石膏→葦茎湯・炙甘草湯 | 完治 |
9 | 傷寒の誤治後悪化 | 参胡芍薬湯 | 回復 |
10 | 眼瞼の腫脹、眼疾患 | 準縄柴胡散、止涙補肝湯 | 改善 |
11 | 食道狭窄感(膈噎) | 半夏厚朴湯、灸療法 | 完治 |
12 | 記載なし | 記載なし | 記載なし |
13 | 記載なし | 記載なし | 記載なし |
14 | 3歳児の発熱、嘔吐、下痢 | 乾姜黄芩黄連人参湯 | 死亡 |
15 | 産褥熱(悪寒、腹満) | 柴胡桂枝乾姜湯加呉茱萸茯苓 | 完治 |
16 | 臨月破水後の悪寒、腰痛 | 麻黄湯加附子 | 出産、回復 |
17 | 胸脇の痞鞕、疼痛 | 千金前胡湯→温経湯 | 改善 |
18 | 口腔腫物、発熱、意識障害 | 加減涼膈散、黄連解毒湯、瀉血処置 | 一時改善後死亡 |
19 | 風寒、喘鳴、起坐呼吸 | 神秘湯 | 回復 |
20 | 発熱、妄語、歴節痛 | 千金犀角湯加黄連 | 回復 |

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