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漢方治療が奏功した間質性膀胱炎の一例

  • 執筆者の写真: 備忘録 東洋医学
    備忘録 東洋医学
  • 6月7日
  • 読了時間: 1分

菌はいないのに、膀胱だけが痛みを訴え続けた。長引く排尿時の不快感を訴えて受診された38歳女性の間質性膀胱炎の一例です。尿中に菌が検出されず膀胱鏡検査にて診断されました。既往歴には卵巣嚢腫、子宮内膜症、子宮筋腫の手術歴があり、症状は尿が溜まってくると膀胱から腰、下腹部にかけて締め付けられるような痛みが出現し、特に冷えで悪化しました。当初処方された清熱の竜胆瀉肝湯では胃を痛めて奏功しなかったため、胃の陰を護りつつ温める方針へ切り替えました。冷えと胃腸虚弱を考慮し、芍薬甘草湯を中心に麦門冬、沙参、枸杞子、黄精などの滋陰薬を加えました。4週目には排尿時の不快感が大きく軽減し、排尿間隔も改善しました。本症例は、婦人科疾患の既往と冷え、瘀血、気滞が複雑に絡んだ間質性膀胱炎に対して、漢方的弁証に基づく加減法を用いることで良好な臨床経過を得た一例です。冷えれば締め付け、温めれば緩む——膀胱は、からだの冷えを映す鏡だった。

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