第12回腹証奇覧・奇覧翼を読む 梔子豉湯他
- 備忘録 東洋医学
- 7月30日
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更新日:11月9日
今回の処方
梔子豉湯、
梔子甘草豉湯、枳実梔子豉湯、梔子大黄豉湯、梔子厚朴湯、
梔子乾姜湯、梔子蘗皮湯、茵陳蒿湯
大陥胸湯、大陥胸丸、小陥胸湯、(柴陥湯)、十棗湯
甘遂半夏湯、大黄甘遂湯、鶴家甘逐桃花湯
ということで全部で16処方と大変多い数となりましたが、テーマは胸中の邪です。
まず、梔子豉湯を代表とする山梔子という胸中にたまった虚熱を取り除く処方とのバリーションを学びます。胸中とは胸膜で囲まれた空間である縦隔を含む場所だと考えています。縦隔は身体のパイプスペース、みえないけれど、流れをつなく大切な場所で、つまることのないようにしなければなりません。茵陳蒿湯は、胆道系に作用し、胸に溜まった欝熱を取り除く作用があり、胆石、黄疸、慢性蕁麻疹などに応用されます。今回の処方群の中で唯一エキス剤があります。
つぎに結胸という概念を学びます。結胸とは邪熱と水飲が結合し、胸部から腹部にかけて痰飲、水邪が貯留する病症で、心下部が痛み、鳩尾を圧迫すると硬く抵抗があり、手を差し込むように入れると痛みます。処方は、甘逐という胸中に溜まった水飲の熱邪を瀉下して取り除く、生薬を使った処方が中心になります。トウダイグサ科の植物には、甘逐、大戟、続随子、烏桕根皮、巴豆など、有毒で峻下逐水の作用を持つくせもの生薬があります。現代ではほとんど使われることのない生薬や処方ですが毒をもって毒を制す、これもまた漢方の処方の妙だといえます。

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