top of page

第13回腹証奇覧・奇覧翼を読む 瀉心湯他

  • 執筆者の写真: 備忘録 東洋医学
    備忘録 東洋医学
  • 7月30日
  • 読了時間: 2分

更新日:11月9日

腹証奇覧・奇覧翼

今回の処方

大黄黄連瀉心湯、附子瀉心湯、三黄瀉心湯、黄連解毒湯

半夏瀉心湯、生姜瀉心湯、甘草瀉心湯

大黄附子湯

黄芩湯、黄芩加半夏生姜湯、六物黄芩湯、乾姜黄連黄芩人参湯


今回は瀉心湯と呼ばれる処方群を中心に解説します。

瀉心湯というのは、黄連を君薬とする処方群で、『瀉心』とは心下中焦脾胃の実邪を瀉するという意味で、瀉心湯は心下の痞えをとる処方です。

心下の痞え感は、消化器の異常以外にも精神的な興奮や、緊張の時も心に熱がこもった状態の時にあらわれることがあり、この時にも瀉心湯類は奏功します。

 さて瀉心湯といわれる方剤には黄連、黄芩、黄柏、山梔子、大黄といった生薬を使われることが多いです。これらの生薬は黄色い色を持ち、熱を冷ます効果が高いのですが、連用すると胃腸や身体が冷えてしまうので注意が必要です。

 半夏瀉心湯は黄連黄芩という冷やす作用を持った生薬が君薬ですが、一方で甘草、乾姜という組み合わせを持ち、お腹を温め、黄連黄芩による消化管の冷えを中和させてくれます。二日酔いや感染性胃腸炎、口内炎など、寒熱を中和する作用をもつことから広く応用される名方で瀉心湯類の中核をなす名方です。

黄芩は清熱止瀉作用を持つので感染性胃腸炎に用いられ、大黄黄連瀉心湯は精神的ストレスによる心下部の痞え感を目標に使用されます。瀉心湯類は心下部の痞えや下痢という胃腸炎に汎用されますが、黄連解毒湯、三黄瀉心湯のように清熱解毒剤のみの処方は、血熱による各種出血や、交感神経の興奮を抑え、精神の興奮を収める意味で高血圧や卒中体質ものに応用されます。また大黄を含む瀉心湯類を便秘に使用する場合、冷えを中和するために附子を加える場合があります。

瀉心湯類で用いられる黄連、黄芩などの清熱解毒薬は抗菌作用を持ち、長期連用すると腸内細菌のフローラの乱れを生む可能性もあるので長期連用する場合は、下痢などの副作用に注意する必要があります。


コメント


bottom of page