耳鳴りの漢方治療
- 備忘録 東洋医学
- 6月7日
- 読了時間: 1分
耳鳴りは、耳だけの問題ではない——全身の失調が、耳に響く。耳鳴りの漢方治療については、耳鳴りを単なる耳の局所症状としてではなく、全身の失調として捉える視点からみることが大切です。耳は腎と深く関係すると考え、さらに肝、脾、気血水の状態を含めて総合的に判断します。
まず腎虚では、腎精が衰えると耳を養う力が不足し、持続性の耳鳴り、難聴傾向、腰膝のだるさなどを伴います。八味地黄丸、六味丸、牛車腎気丸などが候補になります。肝気鬱結や肝火上炎では、柴胡剤、加味逍遙散、抑肝散、釣藤散などが検討されます。
気血不足による慢性化には補中益気湯、十全大補湯、人参養栄湯など。水滞・痰飲には五苓散、苓桂朮甘湯、半夏白朮天麻湯など。症候を通じて病態を見極め、腎虚、肝鬱、気血両虚、水滞などに応じて処方を選ぶことが、耳鳴り治療の基本になります。乱れているのは腎か肝か脾か——耳の音が、体の地図を教える。

コメント